こんな困惑する処方が
リウマチ患者さんへの
アザルフィジンENの処方
うん。これだけ見たら普通の患者さん。
でもね、この患者さん
腸瘻のため錠剤飲めないの、粉薬を腸瘻で入れているから錠剤無理なの
さぁどうしよう
第一感:ENだし粉砕無理でしょ
アザルフィジンENは腸溶錠
腸溶錠は腸で溶けるように特殊なコーティングをした製剤
粉砕したらこのコーティングが壊れてしまう
だから粉砕できなくない?
オメプラールやらパリエットも腸溶錠だよね?
で、酸に弱いから腸溶錠にしているんだよね?
粉砕したら効果でないよね?
じゃあアザルフィジンENも無理じゃね?
って思った
第二感:そもそもアザルフィジンとサラゾピリンの違いってなんだろう
リウマチ:サラゾスルファピリジンが薬効を持つ
潰瘍性大腸炎:5-ASA製剤(メサラジン)が薬効を持つ
うん。抗リウマチ薬のアザルフィジンENは有効成分のサラゾスルファピリジンを小腸に届けて吸収させる。このために腸溶錠なんだな
ん?でも普通錠でも同じじゃね?
だってサラゾスルファピリジンが5-ASAとスルファピリジンにわかれるのって大腸の腸内細菌の作用でしょ?
なんかおかしくない?
って思った
だから調べてみた
えと、結論としては
リウマチにサラゾピリン使っても、潰瘍性大腸炎にアザルフィジンEN使っても効果は出る
と思う
ただ適応の問題でこれだと保険通らないから
リウマチにはアザルフィジンENを使って潰瘍性大腸炎にはサラゾピリンを使う
って感じかな
腸溶錠はただの胃への負担の軽減だった。バイアスピリンの腸溶錠と同じ理由っぽいね
サラゾスルファピリジンはそのままの形で小腸で3分の1が吸収されるみたい。リウマチに効くね
そして残り3分の2が大腸に行って、腸内細菌の作用を受けて5-ASAになって潰瘍性大腸炎に効果を発揮するみたい
うん。
なんかすっきりする内容だったね
理屈通っている
第三感:腸瘻だからもしかして行ける、、、?
先程の内容を考えたら
アザルフィジンEN粉砕行けるんじゃね?胃への負担は増えるから普通はだめだけれど、この患者さん腸瘻だから胃障害は関係ないしね
ってことで製薬会社に電話
たしかOKとは言われなかった
まぁ製薬会社がOKとはいえないよねー
でも、粉砕して腸瘻から入れている所もあると聞いている
と言っていた
うん。いける。
やるぞ
第四感:掃除がめっちゃ大変
まぁ普通に粉砕して患者さんにお渡ししています
でもね、この粉砕めっちゃ大変
まぁ想像つくと思うけれど掃除がめっちゃ大変、、、
洗剤つけて洗っても全く器具が落ちない、、、
まじでどうしよう
なにかいいアイデアないですかね、、、
掃除に30分以上かかっています、、、
それでもきれいになりません、、、